
皆さんは2倍デュエマというものをご存知だろうか。2倍デュエマとは書いて字の如く、2倍にしてデュエマをする特殊レギュレーションの一つなのだが、では何を2倍にするのかというとカードの能力である。
シールドの枚数も手札の枚数もカードのコストもマナ数も山札も全て通常のデュエマと同じように行うが、ただ一つカードの能力を2倍にする。
具体的な例を挙げよう。
こちらの戦慄のプレリュードというカード。
次に召喚する無色クリーチャーの召喚コストを-5する呪文である。
これを2倍デュエマで使うとどうなるか。
このターン、次に召喚する自分の無色クリーチャーの召喚コストを最大10少なくしてもよい
となる。
無色の召喚コストを-10と言うことは刃鬼やVANベートーベンが1コストで出るとかいうとんでもない現象が起こるわけだ。
こんな感じで、その斬新な遊び方から、公式のレギュレーションではないにも関わらずTwitter上などで話題になり、2倍デュエマの対戦動画などもYouTubeで上がっている。
私も一度プレイしてみたが、なかなか新鮮味があって面白い。一つ一つのカードの能力が豪快になり、とても楽しむことができた。
だが、人間というものは欲に忠実である。
欲したところに手が届くと、更なるものを求めようとするのである。
2倍デュエマをしながら私は考えた。
………2倍って…ショボくね…?
そこで私は革新的な新レギュレーションを考えついてしまったのだ。
それこそが---…!
100倍デュエマ
ルールは簡単。2倍デュエマの100倍版である。
ちなみに一瞬で決着が付くので、CSの待ち時間など、ちょっとした時間にとてもオススメである。
ここからは、100倍デュエマをする上で起こりうる状況をいくつか紹介しよう。
まず見て欲しいのはこのカード。
エナジー・ライトである。
3コスト2ドローという超定番カードだがそれは通常のデュエマでの話。
100倍デュエマではこうなる。
エナジー・ライト 水 3コストカードを200枚引く。
なんという事だろう。
たったこれだけの、1行の文なのになんなのだこの威圧感は。
相手がおもむろに3マナタップしたかと思えば200枚ドローしたら驚きである。
ちなみにお気付きの方も多いと思うが、デュエル・マスターズのデッキは40枚固定である。デッキ枚数を大幅にオーバーしている。当然デッキアウトで負けになる。
「エナジー・ライトを使ったら負けた」
というセリフはなかなかにパワーワードで、一生に一度言えるかいえないかなので是非皆さんも100倍デュエマでエナジー・ライトを使い、このセリフを言ってみてほしい。
さて、次に紹介するカードはこちら。
フェアリー・ライフだ。
こちらのカードも言わずも知れた超メジャーカード。1マナ加速するだけという、単純だが強力な効果だ。
……普通のデュエマなら。
忘れてはならない。
我々が今行なっているのは100倍デュエマだ。
当然テキストを100倍にする必要がある。
そうするとこうなる。
フェアリー・ライフ 自然 2マナ 自分の山札の上から100枚目をマナゾーンに置く。
100マナ加速だと思った方、残念でした。
テキストをよく読むと、何倍になろうと増えるマナは1マナであると分かるだろう。
ただそのかわり、マナゾーンに置くカードの場所が指定される。その場所とは自分の山札の100枚目。
デュエマでは山札を一周するともう一度1枚目に戻ってカウントする為、最初から数えて100枚目のカードを表向きにしてマナに置く必要がある。
1マナの重要性を思い知ることが出来る。
だがこれはあくまでこのフェアリー・ライフの場合。
これならどうだろうか。
これは超BBPに収録されているフェアリー・ライフで実際にデュエルで使用できる。
だがちょっと待ってほしい。
さっきは山札の上から1枚目を〜という書き方だったから1枚しか加速出来なかったがこれなら…!
そう、このテキストを100倍にすると
フェアリー・ライフ 自然 2マナ
+100マナ
こうなる事に異論を唱えるものはいないだろう。なんという事だ、使うカードのバージョンによって同名カードでも効果が変わるとは…
100倍デュエマ…奥が深いぞ…
※あ、もちろん100マナ加速したら山札切れて負けますよ。
さてさてお次のカードはこちら。
「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」
かつて最強と謳われた伝説のクリーチャー、刃鬼である。
このクリーチャーは召喚して場に出ると、相手のシールドの数だけガチンコジャッジをして、勝った回数分手札、墓地、マナからハンタークリーチャーを出せるというとんでもないクリーチャーだ。
ハンターを出せる能力を活かし、鬼丸覇やダイハードリュウセイ、メテオライトリュウセイなどの強力ハンタードラゴンを展開して制圧して勝つという回してる側はすごく楽しいデッキだが、なんとこのカード、100倍デュエマで使うとエゲツない事態が発生するのだ。
どうなるかというとこうなる。
登場時、相手のシールドの数×100回ガチンコジャッジを行い、勝利した回数1回につき100体のハンターを出す
つまり1度でも勝てばデッキ枚数を超える100体のハンターを出せるので1回ガチンコジャッジに勝てばいいのだが恐ろしいのはここからだ。
この刃鬼の効果、なんと強制である。
つまりどういうことか。
必ず相手のシールドの数×100回のガチンコジャッジを行わなくてはならないのだ。
相手のシールドが5枚なら500回、8枚なら800回ひたすら山札の上を捲り合い、自分の方がコストが大きかった回数をカウントしなくてはいけないのだ。
まぁこの効果のいいところは、何百回もガチンコジャッジをする事が面倒くさくなった相手がサレンダーしてくれる可能性が高いという事である。
ただ相手もやる気だった場合、それだけで日が暮れないか心配である。
最後に、
例えば自分のシールドがゼロの時に相手のニコル・ボーラスが自分のクリーチャー100体を破壊しながらダイレクトアタックしてきたとしよう。
このままだと負けてしまうので自分は手札にあるハヤブサマルをニンジャストライクで場に---…!
相手「いやいやちょっと待ってくださいよ」
自分「え?」
相手「ニンジャストライク400」
自分「あっ!!!」
そして悲しいかな我らがシザー・アイはバニラクリーチャーなので何倍にしようと0は0。あぁ悲しき定めよ…シザー・アイよ永遠なれ…!
待って、使うマナもにひゃくになりますよ